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恐い話教えて?
2018/08/04 20:38
1/麦茶|6.0;
年齢:30〜34歳
住所:関東

夏がやってきました!みんなの恐い体験談教えて?


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2018/08/10 04:07
12/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

その霊の笑みが意味するもの、それは弟への怨みを晴らしたぞ?と言わんばかり。
「うぅっ…」とうめき声を出すと、
親父は「何だ、どうした?」と駆け寄って来た。
「建物の二階に誰かいる…」と親父に言うと、
「そんな筈ねぇだろ」と笑われた。
鑑識官も「今は立ち入り禁止にしてますから」と。




後から加わったもう2人の鑑識官の内の1人に、車の誘導を頼んで、俺と妹は現場を後にし、弟の遺体がある病院へ向かった。
車中で妹は
「あの現場、佳樹(←弟の名前。無論、仮名)が松島から連れて来たっぽい悪霊が4〜5体居たよ」
と語りかけて来た。その霊感が確かなものならば、俺の見た霊と恐らくは一致する。


病院に着くと、直ぐに弟の遺体安置室へ案内された。弟は死して笑みを浮かべていた。やっと苦しみから解放された、と言わんばかりに。


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2018/08/10 04:20
13/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

死亡届けの手続きはオフクロに任せ、俺は病院の駐車場内から職場へ電話をかけた。

事の顛末を受けた課長に話すと、課長も驚きを隠せず、取り敢えず、出勤して部長も居るから詳しく話して欲しいと言われた。時間にして19時20分過ぎ。
オフクロに事情を話すと、先ずは職場へ行きなさいと言われ、2人を病院に残し、俺は職場へ向かう前に、出勤支度をすべく、帰宅した。

帰宅して間もなく、俺の携帯が鳴った。番通を見ると、当時付き合っていた7つ上のカノジョからだ。取り敢えず、電話に出た。
カノジョはその頃、外出先から丁度帰宅したらしい。不審さを拭えない声色で
「家に入ったら、ガスの臭いが充満してるのよ」
俺は
「家には祐佳(←カノジョの名前。同じく仮名)しか居ないの?両親は?」と訊ねると、
「うん、私一人だけだよ。ガスの元栓も全て締めてあるのに…」と答えた。
カノジョの返事に俺は心当たりを覚えた。弟がカノジョに俺を頼むと死後の挨拶に行っていたのだ。


「俺、今から職場へ行かないと行けないから、0時頃、また話せる?」と言うと、カノジョはそれに応じてくれた。


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2018/08/10 04:33
14/まこ|N01F
年齢:40〜44歳

軽食、入浴を済ませ、出勤すべく家を出たのは21時20分過ぎ。本来、勤務開始時刻は21時半。職場まで距離にして16.7キロ、所要時間にして22分。当然、間に合わない。しかし、事前に事情を入れており、遅刻は了承済みだった為、慌てる必要は無かった。
通勤中、車内に煙が立ち込める事はなく、職場に着くと、部長が事務室へ俺を招き、話をしてくれと促された。部長は「持ち場の面子には今回の件の話は入れてあるからさ。年末繁忙期だけど、こればっかりは仕方ないね。で、弟さんは?」と訊ねて来た。
俺は無言で首を横に振ると、
「そうか。残念だけど、弟さんが下した決断だからね。キミにもどうする事も出来ないよね。通夜と葬式の日取りが決まったらまた連絡してね。今日は有給扱いで、明日から忌引きだな。3日間」
と事務的な部長に戻った。取り敢えず部長に、持ち場の面子に顔出して置きたいと言うと、
「それは構わないけど、今日は仕事はダメだぞ?こんな事あったばかりで、弟さんにも申し訳ないからな」と思いやってくれた。俺は持ち場へ向かった。


時間にして22時40分少し前。


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2018/08/10 04:46
15/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

持ち場では俺より19か月遅く入手した後輩が応じてくれた。持ち場を事実上、取り仕切っている。
俺が何も言わないまでも、他の面子が居ない場所に俺を誘い、「課長からハナシは聞いてるから、今日は帰ってよ。そんな心理状態で働かれたら、かえって俺らが気ぃ遣うからさ」
と気遣ってくれた。その言葉に甘え、この夜は職場を後にし、自宅へ向かった。

車に乗り込むと、カノジョからのメールの着信があった。この時、時間にして23時15分過ぎ。40分近く前の着信だ。今から帰宅メールだけ入れると、俺は家路に就いた。
帰宅後、車や家周りに塩を撒き、清めたつもりだったが。この日から数日間、実家で過ごす事にした。
二階の一室でカノジョに電話をすると、待ちきれんばかりに直ぐに出てくれた。


「あれからどう?両親帰宅した?」と訊ねると、
「うん、もうみんな居るよ。ガス臭も消えたよ。だけど…」
「だけど何?」
「さっきから悪寒が止まらない…」
「何?熱?」
「体温計では平熱で具合い悪い訳じゃないけど、悪寒が止まらないの…」


実はカノジョにも多少なりの霊感があった様だ。カノジョからしたら弟は他人だ。まさか、弟以外の、連れて来た悪霊が?!


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2018/08/10 04:56
16/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

通話中、俺側の家の階段からは「ミシィ…ミシィ…ミシィ…」と人が階段を登ってくる音が聞こえてくる。この家に今は俺しか居ない。にも拘わらず、だ。
「どうしたの?黙っちゃって」
とカノジョに言われると、
「いや、実はさ。日付替わって昨日になるんだけど、弟が自殺してね」
と打ち明けた。カノジョも絶句してしまったらしく、少し間を置いた後、
「そうだったんだ…」
俺は「俺は練炭で自殺したんだ」
カノジョ「練炭て何?」
俺「シチリンって知ってる?サンマを網火焼きするのによく使うんだけど」
カノジョ「ああ、シチリンの事ね」
俺「さっき、帰宅して家中がガス臭いって言ってたっしょ?多分、弟が挨拶に行ってたんだよ」
カノジョ「ヤダッ!怖い事言わないでよ!」
俺「大丈夫、アイツは人に悪さする人間じゃないからさ。俺だけは怖がっちゃダメなんだよ。怖がったら、弟の霊が悲しむからさ」
カノジョ「前カノが二股かけてた男に殺された、って前に言ってたよね?辛い事ばかりで、何にも言ってあげられなくてゴメンね」
俺「気にすんなよ」


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2018/08/10 05:11
17/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

こんなやりとりが40分近く続いていた。その間…


階段を登って、俺が居る部屋の前で立ち止まっては階段を降りて行く。こんなのが朝4時過ぎまで続いていた。間違いなく、松島の悪霊が弟を探しに来ていたのだ。こんな状況下でも俺は平性を保って居られた。弟以外に今は危害を加える気がないのだと、俺には分かっていたから。
この霊自体は霊視は出来なかったが、感じる霊気で、40〜50代男性のモノだと判った。しかも、そこに居るのは3体。「いい加減にしろやっ!!」と言わんばかりに横開きの戸を開けると、足音はピタッと止んだ。トイレに用足しに降りて途中、風呂場を見ると……














風呂場の排水口の所にはレインコートのフードごと被った若い女性が俯き加減に立っている……。雨の日に命を絶ったとおぼしき濡れ具合。しかも、暗い風呂場でしっかりと霊視出来るのだ。女性はこちらを見る事はせず、うめき声一つ出さずにただ、突っ立っている。


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2018/08/10 05:26
18/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

霊視した感じから、弟が連れて来た霊体ではあるものの、ついて来たくて来たモノではない様だ。この女性の霊体は年明けて1月末まで実家のこの場所に縛り付けられた自縛霊みたいに居座る事になるが。


29日、仮の葬儀を執り行った。仮装はしたが、戒名はまだ。つまり、白木製の位牌。漆塗り製のアノ位牌ではない。
この夕方、参列した親父方の叔母を仙台駅まで車で送り届けた。車内で叔母はこんな事を俺に話した。


叔母「兄さん(親父)、6年位前から常に背後にこの世のモノではない視線を感じるって漏らしてたのよ。母ちゃん(俺のオフクロ)が居ない時、度々電話して来て、おかしくなりそうだと」


俺は叔母の話の内容から、この視線の主が誰なのか、直感で判ってしまった。それの証拠?がこの夜、実家で寝ていて知らされる事になる。


叔母を送り、実家に帰宅したのは20時を少し過ぎていた。風呂に入れさせて貰い、家族と食事を済ませ、就寝したのは23時少し過ぎ。昼間の疲れから体だけは睡眠状態に入ったが、意識はまだハッキリしていた。これをスピリチュアル的には『金縛り』と言ったりするのだろうが。


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2018/08/10 05:44
19/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

デジタル時の明かりに視線を向けると、午前1時6分。冬場の凍りつく空気の冷たさとは別の空気の流れが、部屋中を支配し始めた。
首だけを左に向けると、この頃で他界してから7年8か月になるオフクロ方の婆さんが白装束に身を包み、俺が横たわっている方を向いて正座しているのだ。「ばっ、婆ちゃん?!」
俺は心の中で婆さんに話しかけた。俺の枕元では俺とTの字になる具合で霊体化した筈の弟が寝ている。しかも、生前の寝相そのまま。
俺はこの時、やはり声音は出せなかった。支配している空気のせいだろう。


婆さんは「佳樹(←弟の仮名)に早く法名(戒名)あげてけろ。法名ねぇと、船渡し賃だけあっても三途の川の向こうには連れて行けねぇ。法名くれてやったら、佳樹が連れて来た悪霊は婆ちゃんが何とかすっから、それは心配すんな」


こう語りかけて来た。確かに、前夕、叔母も弟に「早く戒名あげてやってね。お金が厳しいのは分かるけどさ」
って言ってたな。戒名って、そんな役割あったのか。要は名無しはあちらの世界には行けない。行けないからこの世に彷徨って、その霊が意図せずに悪霊化して生きている人間に悪さする。こういう事なんだな、と理解させられた。


この朝、オフクロと妹が起きてくるや否や、青ざめた顔で異口同音に
「婆さんが白装束来て、お遍路のアノ杖の鈴鳴らしながら家中ぐるぐる回ってた

と言っていた。そう、火葬前に着せられるアノ服装だ。


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2018/08/10 06:03
20/まこ|N01F
年齢:40〜44歳
住所:東北

婆さんとの心の中での会話で、もう一つ婆さんに訊ねた事がある。
「親父の後方から長らく冷たい視線送ってたのは婆ちゃんでしょ?」


これには返事は無かった。が、返事は貰うまでもなく知っていた。婆さんは親戚含め、その中で弟を寵愛していた。弟の初給料で婆さんの好物の団子を買って遊びに行った時、婆さんは顔をクシャクシャにして喜んだらしい。そんな弟をまだ幼稚園に入る前からイジメ倒し、警察の調査では親父が自殺の要因だったとも解明されたとあっては赦してくれる筈も無かろう。
確かに、仮葬儀のあった夜に枕元に出た婆さんの表情は般若の面なんかは可愛く見える位の形相だった。生前には婆さんのあんな表情は一切見た事無かったわ。

四十九日を迎える2日前となる建国記念日に、弟の本葬儀が行われた。以来、確かに悪霊の気配はなく、霊気を感じる機会はめっきり減った。ただ、あのレインコートの若い女性の霊は実家の敷地内には今も感じる……。



霊感―――
心霊番組や書籍では幼い頃から備わって無ければ、大人になって急に「見える」事はないと、霊能者は言う。が、俺が体験した中ではそれは全くの嘘。何かしらのきっかけで、誰でも「見える」事はあり得る。年齢関係無しに。で何かしらのきっかけで急に見えなくもなる。


猫を飼っている人はたまに猫の視線に気配りしてみよう。
猫が誰も居ない空間を見つめている場合。それは小さな虫が飛んでいるか、でなければ、この世のモノではない生物霊が浮遊している……。(終)


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2018/08/10 16:00
21/麦茶|6.0;
年齢:30〜34歳
住所:関東

>>20 まこさんへ
すごい長文ありがとうございます!


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